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Vol.11 教育ローンを子供が負担したら?

 前回は、「親が子供の教育費を全部負担する」と背負ってしまうのではなく、子供にも教育に対する自己投資の視点を取り入れ、実際に子供に負担をさせるプランもありうるとご紹介しました。今回は、教育ローンを借りた場合の返済を子供にも負担させた際に、子供の経済的な影響はどうなるのか?を検証してみました。

■国の教育ローンを利用して、就職してから返済

 奨学金制度もいろいろありますが、金利が公表されていて、利用しやすい国民生活金融公庫の「国の教育ローン」の例で試算をしてみます。

 「国の教育ローン」をはじめ、多くの教育ローンでは、在学中は元金据え置きで利息分だけを返済することが可能です。

1.在学中の利息は親が返済
 子供の大学進学時に200万円を借り入れ、金利年1.65%(平成17年11月現在)で試算すると、在学中の利息返済は、4年間で合計13万円程度になります。ローンは収入がないと組めないので、親が借りることになりますが、この程度の利息なら親が返済しても問題ないでしょう。

2.子供が就職したら、子供が親へ返済するか、返済者を変更
 無事に大学を卒業して就職したら、返済者の名義は親のまま子供が親へ返済をするか、借入先へ相談の上、親子の連帯債務者にするなどして子供が返済するように変更することができます。
 国の教育ローンは元金据え置き期間分を含めて返済期間は10年間が基本なので、子供就職した後は、残り6年以内に完済しなければなりません。

 ただ、将来のプランを考えた上では、結婚前には完済して、預貯金をある程度貯めておきたいので、目標5年で完済とします。その収支はこちらの表になります。

■低利のローンを選べば計画的に無理なく返済でき、マネー管理の習慣もつく

 この例では、就職して年収250万円でスタートしていますが、教育ローンの返済は、毎月3.5万円程度(金利1.65%、5年間の返済)なので、大きな負担とはいえないと思います。月3.5万円程度ならクレジットカードでのお買い物くらいの負担とさえ言えるでしょう。よって、生活費などをやりくりすれば、返済しながらも貯蓄が可能な水準といえます。

 そして、働きながら返済するという経験を積んだ子供は、無駄な衝動買いなどは定期的な返済に影響を及ぼすことも実感できるはずです。実際に、完済した後は、計画的な貯蓄が自然とできているという若い人たちを私も多く拝見しています。

 更にこの例では、完済後に1人暮らしをスタートさせてみましたが、それでも、30歳の結婚までに結婚資金などの準備もできているプランになります。

 このように子供に教育費の一部を負担させても、子供の将来の経済的な負担はあまり大きくなく、逆に子供自身にマネー管理の習慣が自然と身につくというプラスの効果のほうが大きいと思っています。

今回のポイント

・奨学金や低利の教育ローン(200万円程度)なら、就職後の子供に返済を負担させても、経済的な負担はそれほど大きくはならない。

・さらに、子供自身が定期的な返済を通じて、お金の管理のノウハウを自然と身につけ、将来の経済的な自立に役だつことも多い。

STコンサルティング(有) 吹田朝子

マネー
投資・運用生命保険自動車保険ローンクレジットカードキャッシングソニーグループ


2005-12-13 11:20  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

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